今回は高齢者にぴったりな脳トレについて紹介していきます。
内容の1つは『言葉遊び』についてです。
言葉遊びの種類は様々ありますが、中には高齢者が子どもの頃にやっていた遊びもあると思います。
おおよそ遊び方は、連想したり考えたりして脳の活性化を図るものが多いです。
さらに同じような遊びをしたことを思い出すということも、脳への刺激という面において大事なことです。
もう1つは運動です。
運動も体を鍛えたり柔軟性を高めたり、日常の生活動作を維持・改善するうえで大切ですが、体を動かす=脳の活性化につながるということは意外に知られていません。
特に手先の運動は直接「脳の活性化」に関わります。
高齢になると手先を使った動き(=巧緻性)が難しくなりますが、ゆっくりでも構いません。
少しずつ運動に慣れていただきましょう。
まずは言葉遊びから紹介していきます。
高齢者向け頭の体操!!おすすめの言葉遊び【20選】
①しりとり
まずは皆さんが知っているしりとりです。
普通のしりとりでも楽しんでいただけますが、「動物は禁止」「ある単語は入れてはいけない」などの縛りルールがあれば面白いですよ。
②なぞかけ
「○○とかけて××と解く。その心は△△」といった、ひと昔では芸人さんがこのネタで皆さんを楽しませてくれていました。
この「△△」の部分を高齢者に解いていただきましょう。
③回文
通常通り読んだ文章を、さかさまに読んでも文章として成立する言葉遊びです。
慣れてきたところで高齢者にも簡単な回文を作っていただきましょう。
④早口言葉
あえて言いにくい言葉をいつもより早くしゃべっていただき、その正確さを競う遊びです。
アナウンサーや声優さんが発生トレーニングとして用いているそうです。
⑤アナグラム
ランダムに並んだ単語から答えを導き出す遊びです。
例えば、「ら ご り」の三文字からは「ご り ら」を導き出すといった感じです。
単語の数が少なければ簡単ですので、初めての方は3文字程度から始めるとよいでしょう。
⑥言葉集め
頭文字が同じ単語を順番に言っていただくゲームです。
例えば「あ」でしたら「あじさい」「あさがお」「あじあ」などです。
特にルールはありませんので、高齢者にもすぐに取り組んでいただけるかと思います。
⑦鼻歌ゲーム
歌詞を歌わずに鼻歌だけでなんの歌か当てていただくゲームです。
職員さんの音感が大事になってきますね(笑)
はじめは童謡など簡単なメロディーからはじめてみましょう。
こちらの記事の歌を参考にしてください(#^^#)
⑧虫食いゲーム
ことわざや四文字熟語などの一文字を〇で虫食いにして、どのような言葉が入るかを当てていただきゲームです。
慣れてきたら2文字3文字と虫食いを多くしていきましょう。
⑨私の名前を当ててください
親の人が次々をヒント(私はバナナが好きです。私はおしりが赤いです…など)を周りの方に教えていって、周りの方はより早く答えをいうゲームです。
ヒントの出し方が勝負のカギを握ります。
⑩答え合わせゲーム
例えば、「『あ』で始まる花の名前はなんでしょう?」とお題を言います。
その後10秒ほど考える時間を与えて、「せーの!」で皆さんの答えを言っていただき、答えを合わせるゲームです。
⑪漢字の穴埋め
中心に□を、その上下左右に漢字を書きます。
□に当てはまる漢字を埋めていただくと単語が4つ浮かんでくるという形式の問題です。
単語は義務教育相当の難易度で問題を用意できれば、難しすぎず程よい難易度として取り組めるでしょう。
⑫クロスワード
新聞や雑誌でもお馴染みのクロスワードは、よく取り組んでいるという方も多いのではないでしょうか?
問題によっては今どきの話題が答えに含まれて来ているので、テレビや新聞だけではなくインターネットも使いこなす方だと答えやすくなる可能性もありますね。
⑬漢字連想ゲーム
1つ漢字のテーマを決めましょう。例えば「草かんむり」の漢字などです。
テーマにそった漢字を思いつく限り挙げていただきましょう。
例の場合だと、「花」「荘」「茜」などが当てはまりますね。
⑭漢字しりとり
漢字の表記でのしりとりを行ないます。例えば、「電気」に続く言葉は通常のしりとりであれば、「き」から始まる言葉である「キツネ」などですよね。
しかし、このしりとりの場合は「気」から始まる漢字表記の単語です。「気球」「気候」などが当てはまります。
音は関係ないので「ん」がついてもゲームは続行します。例えば、「電気」→「気分」→「分析」といった具合です。
漢字が共通していれば読みは異なっていても問題ありません。
その気になれば、思いつかなくなるまで続けることができるゲームです。
⑮五十音パズル
ホワイトボードに五十音を書き出します。それぞれの音を各1回ずつ使って単語を複数作っていきます。1回使った音はもう使えません。
例えば、「カツオ」という単語を作った場合は「か」「つ」「お」の3音がリストから消え、その後はその3音は使えず、徐々に使えない音が増えていく形になります。
ゲームの進行と共に難易度が上がっていきます。
できる限り多くの単語を挙げてみましょう。
⑯歌詞を連想
まずは特定の単語を指定し、その単語が含まれる歌詞を持つ曲名を挙げていただくというものです。
歌詞の一部を咄嗟に思い出すというのは、思ったより難しいので良い刺激になりそうです。
(例)指定した単語が「人生」の場合→「あゝ人生に涙あり(水戸黄門の主題歌)」、「川の流れのように」など
⑰信号確認ゲーム
3つの色から連想できる物の名前をテンポ良く答えていくゲームです。
昔、テレビのバラエティ番組でやっていたゲームなので知っている方も見えるかもしれませんね。
職員さんがは3つの色の名前を挙げます。ただしその際は「黄色、黄色、赤」といったような2つの連続する同じ色+それ以外の色の組み合わせ、もしくは「黄色、黄色、黄色」のように連続3回同じ色を言ってください。
「黄色、黄色、赤」のような2色の出題の場合は「バナナ、バナナ、イチゴ」と言うように2連続した色に関しては同じ物の名前を挙げてください。
「黄色、黄色、黄色」のような3連続同じ色が続く出題の場合は「バナナ、パイナップル、レモン」と、このように3つ違う物を挙げなければなりません。
後者の場合は難易度が高いので、前者の2色のパターンがやりやすいのではないでしょうか?
同じ色3回のパターンは慣れてきてからが良いでしょう。
⑱お題でビンゴ
5×5のマスの空白の用紙を用意します。次にお題を決めます。
例えば、「野菜の名前」であれば各マスに1つずつ当てはまる物を記入していただきます。
全員が記入したらゲームスタート。1人ずつ自分が書いた物を挙げて行き、自分の書いた名前が出たらチェックをつけます。
これを繰り返し縦・横・斜めのいずれかがそろえばビンゴです。
⑲同音異義語ゲーム
同じ読みをする言葉でも、違う意味を持つ言葉を挙げていただきましょう。
(例)意向、意向 (例)飴、雨
など2つに限らず3つ以上の単語が挙る言葉もあります。
できる限り多くのパターンを挙げていただきましょう。
⑳言葉探しゲーム
まず、言葉の頭に来る文字と言葉の最後に来る文字を指定します。
その2文字の条件を満たす3文字以上の言葉を出来る限り多く挙げていただくゲームです。
なかなか難しいですが、出来たときは達成感も感じられそうですね。
(例)「あ」で始まり「ん」で終わる言葉。→あんぱん、アルゼンチン
続いて脳を活性化させるのにもぴったりな運動を紹介していきます!
高齢者向け頭の体操!!おすすめの運動レクリエーション【20選】
①指回し
左右の指同士をくっつけて両方の親指をまわす、次は人差し指…と順番に行なっていきます。
中指、薬指が難しいですがゆっくりと行こなってください。
〇指回し
②グーパー体操
両手を交互にグーパーしながら胸の前、前方に出していきます。
簡単そうですがリズムが狂うとその後の修正が難しいです。
リズムよく行なうのがコツです。
〇グーパー体操
③じゃんけん体操
自分の腕同士でじゃんけんをします。
進行の職員が左右の手どちらかが勝つようなじゃんけんをするか指示をして、その通りにじゃんけんをしていきます。
〇じゃんけん体操
④じゃんけん体操(足バージョン)
手のじゃんけん体操に慣れてきたら今度は足の指でじゃんけん体操をしましょう。
同時に普段伸ばしにくい筋肉もストレッチできて一石二鳥です。
〇じゃんけん体操(足バージョン)
⑤ビー玉つかみ
足の指でビー玉をつかんでいきます。
足の指の巧緻性はもちろん、感覚神経も鍛えることができます。
細かな筋肉を使うことは脳の活性化に良い効果がでますよ。
〇ビー玉つかみ
⑥あんたがたどこさ
童謡の「あんたがたどこさ」の音楽に合わせて手の運動をしていきます。
手の動きは複雑ですので動画をよく確認してください。
慣れてきたら一緒に歌っていただきましょう。
〇あんたがたどこさ
⑦拮抗体操
上肢・下肢でそれぞれ違う動きをしていただく体操です。
大きな動きなので簡単そうですが、ものすごく脳を刺激します。
基本編と応用編がありますのでレベルに合わせて行なってください。
〇基本編
〇応用編
⑧リズム体操
リズムに合わせて体操を行なうことは脳の活性化に良い効果を発揮します。
今回は転倒の危険性が少ない座った状態での動画を紹介します。
〇サザエさんde体操
⑨タオルギャザー
本来は外反母趾など等に効果がある為おこなわれていますが、足の感覚を鍛えて脳の活性化も図れる体操にもなります。
〇タオルギャザー
⑩指体操
こちらも複雑な動きになりますので、よく動きを確認してから行なうようにしてください。
〇指体操
⑪あやとり
特に女性の方は慣れている方も多いかと思います。
指1本1本の動きが大切になってきますので、手軽にできる指先の運動としても取り入れていただくことができるかと思います。
⑫後出しじゃんけん
職員さんが前に立ち、「勝ってください」「負けてください」「あいこにしてください」のいずれかの指示を出します。
職員さんが「じゃんけんポン」で手を出してから、ワンクッション置いて利用者さんは指示通りの手を出します。
一瞬の間に適切な手を判断して出す必要がありますね。
釣られて普通のじゃんけんをしてしまわないように注意しましょう。
⑬ボール渡し
向かい合って座ります。1人1つ右手でボールを持ちます。
右手で向かい合った相手にボールを渡し、相手のボールを左手で受け取ります。
受け取ったボールは右手に持ち替えて、また右手で相手に渡します。
この動作を、テンポを上げるなどしながら繰り返していきます。
単純な動作の繰り返しではありますが、これも脳トレ効果が期待できます。
⑭耳・鼻つまみ
まずは右手で鼻を、左手で右耳をつまみます。
合図があったら手を入れ替えて、左手で鼻を、右手で左耳をつまみます。
これを何度も繰り返していきます。
左右の手で違う動きをしているうちに、慣れないと途中からペースを乱してしまうかもしれませんが、誰にでもあり得ることですのでご安心ください。
⑮足踏み体操
数を数えながら足踏みをしましょう。20や30など目標となる適度な数字を決めてから始めます。
椅子に座って数を声に出して数えながら足踏みをしますが、ここでちょっと一工夫。例えば「3の倍数の時のみ手を叩く」「4の倍数の時のみ両手を上に挙げる」など足踏み以外の動作を組み込むんです。
数えることに気を取られてしまうと忘れてしまうかもしれませんが、複数のことを同時に行なう脳トレですので徐々に慣れていきましょう。
「足踏み」「声に出して数える」それに+アルファして3つのことを同時に行なう脳トレ体操と思っていただくと良いでしょう。
⑯ペン回し
指先を使った運動でもありますが、見た目よりも難しいです。
しかし、指の動きを覚えてしまえば気持ち良いものでもあります。
指先をフルに活用したものになりますので、脳にも良い刺激になりますよ。
⑰名前を呼んで風船バレー
基本的には風船バレーですが、ある条件をつけた上で行ないます。
打つ際には必ず、風船を回したい方の名前を呼ぶことです。
しかし、条件として「自分に風船を回して来た人にそのまま打ち返すことはできない」、「自分が前回風船を打ったときに回した人と同じ人に回してはいけない」
例えばAさん、Bさん、Cさん、Dさんが居たとします。
Aさん→Bさん→Aさん、まずはこのパターンがNGです。CさんかDさんに回してください。
Aさん→Bさん→Cさん→Aさん この場合Aさんは自分に風船を回したCさんと、前回自分が風船を回した相手であるBさんには風船を回せないので、Dさんに回すことになります。
短期記憶の強化に加えて、お互いの名前を覚えるきっかけにもなりそうですね。
⑱2人で手遊び
2人が向かい合って曲に合わせて行なう手遊びです。
どちらかが間違えると成り立たないので、なかなかの難易度ですね。
慣れた方同士のペアだとハイスピードでできてしまいます。
⑲お手玉回し
輪になって座り、全員が1つずつお手玉を持ちます。音楽に合わせてお手玉を右隣の方に回して、自分は左隣の方からお手玉を受け取ってください。
単純ではあるのですが、少しでもずれるとお手玉を2つ持っていたなんていうことも…
音楽が止まった時点で全員が1つずつお手玉を持っていたら成功です。
⑳五目並べ
相手よりも先に自分の石を縦・横・斜めのいずれかに5つ連続して並べるというゲームです。
碁盤と碁石を使いますが、囲碁を知らなくても楽しめます。
指先で碁石を掴みつつ、考えて狙った場所に石を置くので指先の運動を兼ねた脳トレになると言えるでしょう。
以上、高齢者向け頭の体操に最適な言葉遊び・運動レクでした!
いかがでしたでしょうか?
脳トレに最適な言葉遊びと体操をそれぞれ20種類ずつ紹介しました。
特に運動は複雑な動きをするものがありますので、初めはゆっくりと高齢者のペースに合わせておこなうようにしてくださいね。