デイサービスや施設が行なうレクリエーションの1つに音楽レクリエーションや音楽療法といったものがあります。
音楽療法の中には歌を聴くことでリラックス効果をもたらす「受動的音楽療法」と、歌ったり自ら演奏をしたりする「能動的音楽療法」があります。
今回は「能動的音楽療法」として高齢者におすすめの歌をまとめました。
目次
高齢者レクリエーションに最適な歌はこれ!【春の歌編】
『歌う』ということは楽しい気持ちになったり不安やストレスの軽減、痛みの緩和など精神面の効果のほかに、身体面では嚥下や呼吸などの機能の維持・改善も期待できるレクリエーションです。
そのほかに、その方が若い頃の歌や、思い出深い歌に触れることによって、眠っていた記憶などが呼び戻される「回想法」といった脳を活性化させる効果もあるといわれています。
この回想法には認知機能の維持・改善も期待できます。
今回は高齢者におすすめの歌のほかにも、季節ごとに歌える歌、全部で50曲ご紹介します(#^^#)
まずは、春におすすめの歌ネタです。
歌ネタ① 花
滝廉太郎さんが作曲した有名な歌ですね。
曲のテンポもゆっくりとしていますので高齢者にも歌いやすいのではないでしょうか。
春の墨田川の情景が目に浮かんできそうですね。
歌ネタ② 春の小川
古くからある日本を代表する春ならではの歌です。
高齢者だけでなく若い職員もなじみのある歌だと思います。
この曲が世に出たのが1912年ですから、それだけ日本人に愛された歌なのでしょう。
歌ネタ③ さくらさくら
春になるにつれテレビやお店でもよく聞こえてくる名曲です。
この歌は小学校の音楽の教科書にも載っているほど有名な曲です。
こちらもゆったりとした曲ですので、合唱などしやすいです。
歌ネタ④ 茶摘み
歌詞にある「夏も近づく八十八夜」。
これは立春から数えて88日目を指しているため、5月2日ということになります。
歌詞には「夏」と入ってはいますが、立派な春の曲です。
徐々に夏が近づいてくる季節の移り変わりも感じられる曲ですね。
歌ネタ⑤ こいのぼり
5月の子どもの日が近づくに連れて、空を泳ぐ光景が見られるようになるこいのぼりの歌です。
5月の風物詩の1つとも言えるでしょう。利用者のみなさんのご自宅ではお孫さんのためにこいのぼりを出しているでしょうか。
歌ネタ⑥ うれしいひなまつり
ひな祭りの時期と言えばこの曲ですよね。
前もって雛人形を飾ったり、雛あられを食べたりと女の子にとっては待ち遠しい行事ですね。
利用者のみなさんが幼い頃のひな祭り、もしくは娘さんがいらっしゃる方は娘さんが幼い頃のひな祭りの様子はどうだったでしょうか。
歌ネタ⑦ さくら
森山直太朗さんの代表曲とも言える名曲ですね。
春の歌というだけではなく、卒業式に歌われる曲としても人気の高い曲の1つとして親しまれています。
利用者さんの中には、お孫さんが卒業式でこの曲を歌ったという方も見えるかもしれませんね。
歌ネタ⑧ みかんの花咲く丘
冬にコタツに入りながら食べる、というイメージが強いミカンですが花の開花時期は5月の初旬と言われており、正に春に咲く花です。
皆さんは実際にミカンの花を見たことがあるでしょうか。
歌ネタ⑨ 春一番
昭和のアイドルの春の歌と言えば、キャンディーズの春一番を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?
春一番が吹く度にこの曲を思い出しそうな程、印象的です。
歌ネタ⑩ 北国の春
千昌夫さんの曲です。
北国出身ではなくても、地元から離れて今住んでいる地域に来られた方にとっては、懐かしい故郷の春の風景を思い出させるような曲になっているかもしれませんね。
今なお、根強い人気のある昭和の名曲ですね。
▼月別!春におすすめの高齢者向け歌ネタ記事
高齢者レクリエーションに最適な歌はこれ!【夏の歌編】
歌ネタ① ソーラン節
タイトルは有名ですが若い職員さんでは、どういう曲なのか知らない方もいるのではないしょうか?
沖揚げの時の掛け声が参考になっている曲で、夏のお祭りや盆踊りでは定番の曲の1つです。
歌ネタ② 炭坑節
福岡県の炭鉱町で伝わる歌が今では夏ならではの歌になっています。
歌うことも楽しい曲ですが、中にはこれを聞いて踊りだす高齢者もいらっしゃるのではないでしょうか?
それほど夏らしい、楽しい気持ちにさせてくれる曲ですね。
歌ネタ③ われは海の子
どこか懐かしい雰囲気の夏の童謡ですね。
こちらも古くから親しまれてきている曲で、その歴史は明治時代から愛されています。
小学校の教科書にも載るほど、みなさん必ず歌われている歌といえますね。
歌ネタ④ 海
海を初めて見た時、その大きさに感動した経験がある方も見えるのではないでしょうか。
この曲も長年、夏の童謡として親しまれています。
海がない県の県民にとってはちょっと憧れる光景でもありますね。
歌ネタ⑤ たなばたさま
夏の伝統的な行事の1つである七夕の歌ですね。
施設でも短冊に願いを込めて吊るすところは多いかと思います。みなさんはどんな願いを書いたでしょうか。
七夕の夜は晴れるといいですね。
歌ネタ⑥ スイカの名産地
夏と言えば、スイカを食べたくなりますよね。スイカ割りをした経験もいい思い出ですよね。
そんなスイカに関する歌がこの曲です。
ちなみにスイカの生産量国内1位は熊本県ですので、我が国のスイカの名産地は熊本県と言えるでしょう。
歌ネタ⑦ かたつむり
かたつむりと言えば、梅雨の時期をイメージするのではないでしょうか。
アジサイの花とカタツムリの組み合わせは、デイサービスなどでの壁飾りのテーマとしても取り上げられやすい印象がありますね。
ちなみに歌の中では、「でんでん虫」と呼ばれていますが実際には虫ではなく陸に住む巻貝なんです。
余談ではありますが、ナメクジはかたつむりと同様に陸に住む巻貝ですが、殻が退化したものなんです。
歌ネタ⑧ あめふり
梅雨の時期の童謡で、幼い頃が懐かしく感じられるような曲ですね。
皆さんも幼い頃は、雨の日は雨の日なりに楽しんでいたのではないでしょうか。
そんな幼い頃の雨の日の過ごし方を振り返るという、回想法のきっかけとしても良さそうですね。
歌ネタ⑨ 少年時代
井上陽水さんの名曲ですね。
やや短めの曲ではありますが、懐かしい幼い日の夏の思い出が蘇ってくるような、そんな気分になってきませんか?
夏が過ぎ去っていく寂しさも感じますが、夏にはぜひ聴きたい・歌いたい曲と言えるでしょう。
歌ネタ⑩ 夏の思い出
この曲は正にタイトルの通り、夏が来る度に思い出しそうな夏の風景が歌われています。
小学校や中学校の音楽の教科書にも載っている曲であり、夏の時期の課題曲にもなることがある、語り継がれる名曲と言えるでしょう。
▼月別!夏におすすめの高齢者向け歌ネタ記事
高齢者レクリエーションに最適な歌はこれ!【秋の歌編】
歌ネタ① 小さい秋見つけた
秋ならではの哀愁漂う名曲です。
身近にある「小さな秋」を探すという曲です。
この曲を通じて、秋にまつわる昔の話や思い出の話を話していただきましょう。
歌ネタ② 七つの子
若い方でタイトルを聞いても何の曲かわからない人もいるかもしれません。
「か~ら~す~なぜなくの~」と歌を聴くと皆さんわかると思います。
今から100年前にできた曲とあって、高齢者にもなじみのある曲です。
歌ネタ③ 故郷の空
テンポもよく高齢者にも歌いやすい曲ですね。
最後まで歌っていただいて「兄弟姉妹は何人いましたか?」と聞いてみてください。
昔は現代と違い、6人や7人などの大人数の兄弟がいる方は珍しくありません。
その時代ならではの兄弟姉妹間のエピソードも聞けそうですね。
歌ネタ④ 赤とんぼ
秋を感じさせてくれる虫の赤とんぼ。
虫取り網を持って追いかけたという幼い頃の思い出がよみがえる方も多いのではないでしょうか。
夕焼けの中を飛ぶ赤とんぼの姿が浮かんでくるようですね。
歌ネタ⑤ 虫のこえ
秋になるとスズムシのような秋の虫の声が聞こえてきて、少し前まで鳴いていた夏の虫であるセミの鳴き声と入れ替わったことに秋が来たことを感じられますね。
実はそんな秋の虫ですが、平安時代の貴族の間では既にカゴに入れて鳴き声を楽しむ文化があったと言われています。
秋の虫の声は、昔から日本人にとって季節を感じさせる風物詩だったと言えますね。
歌ネタ⑥ 紅葉
山々が綺麗に赤く染まる光景、紅葉が赤く染まる秋を感じさせてくれますよね。
みなさんの地元にも紅葉が綺麗に見えるスポットはあるでしょうか。
秋は外出レクとして、紅葉を見に行くのもいいかもしれませんね。
歌ネタ⑦ 里の秋
今の若い世代の方にとっては、美しい秋の景色を歌った曲に聴こえるかもしれませんが、それだけではないんです。
戦争に行った父親の無事を祈る、母親と子の想いが込められている曲でもあります。
秋らしい曲でありながら、忘れてはいけない戦争のことを後世に伝えていく名曲でもありますね。
歌ネタ⑧ うさぎ
秋と言えば月見。月見と言えば、日本では月の模様がうさぎに見えると言われ、うさぎが月見を象徴するものの1つにもなっていますね。
そんな月見の雰囲気を感じられる懐かしの童謡で、季節を身近に感じてみましょう。
ちなみに、月の模様はカナダでは「バケツを運ぶ女性」、モンゴルでは「犬」など国によって様々な見え方があるようですね。
歌ネタ⑨ 風立ちぬ
松田聖子さんの曲です。
昭和のアイドルの秋の曲としては、今でも当時の映像と共に紹介されることも少なくないため世代を問わず知っている人が多い名曲と言えるでしょう。
歌ネタ⑩ 秋止符
フォークソングと言えばアリスを思い浮かべる方も多いでしょう。
そんな彼らの秋の名曲です。
どこか寂しさすら感じる季節である秋らしい雰囲気の、別れをテーマにしている曲です。
童謡などと比べるとちょっと歌うのは難しいかもしれませんが、挑戦してみましょう。
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高齢者レクリエーションに最適な歌はこれ!【冬の歌編】
歌ネタ① 冬景色
100年以上前から日本人に歌われ続けてきた名曲です。
最近では日本の歌100選にも選ばれたことのある曲とのこと。
この曲を歌った後にこの話をすると驚かれる高齢者がいるかもしれません。
歌ネタ② 冬の夜
明治時代の尋常小学校で紹介されている曲です。
歌詞が難解で若い職員には難しいかもしれませんが、高齢者には馴染みのある曲ですので口ずさむことはできると思います。
歌ネタ③ 北酒場
北国を題材にした演歌というと、寂しげな雰囲気のイメージがあるかもしれませんが、この曲は良い意味でそれを覆すような曲です。
細川たかしさんの力強い歌声が印象的ですね。
歌ネタ④ 雪
冬の童謡と言えば、この曲を思い浮かべる方も多いでしょう。
昔は雪が降るとはしゃいで外で走り回っていても、今は「猫と一緒にコタツで丸くなっていたい」という方も多いのではないでしょうか。
昔のやった雪遊びが懐かしく感じられますね。
歌ネタ⑤ 津軽海峡冬景色
石川さゆりさんの曲で、切なさも感じさせる名曲ですね。
この曲、前奏部分から印象的であまりこの曲を聴いたことがない世代でも「聴いたことがある」と思わせる程のインパクトを感じます。
歌ネタ⑥ お正月
お正月シーズンに欠かせないこの曲、お正月が来るのが待ち遠しい様子が伝わってきます。
この曲はお正月当日ではなく、お正月が来るまでの間である年末のシーズンを歌っている曲だということは歌詞をよく聴くとお気づきになるかと思います。
歌ネタ⑦ まめまき
節分も冬の行事の1つですね。
きっと施設でも職員さんが鬼に扮した節分のイベントが行われる時期なのではないでしょうか。
せっかくの機会ですので節分行事を開催するのであれば、節分に関する曲も取り入れてみましょう。
歌ネタ⑧ たき火
昔はたき火をして温まったという方も多いのではないでしょうか。
近年では、条例でたき火自体が条例で禁止されている地域も珍しくはなく、昔ほど身近な存在ではなくなってしまいました。
ちなみに、人は火を見るとリラックスできると言われておりたき火は単に温まるだけの物ではないと言えますね。
歌ネタ⑨ エーデルワイス
エーデルワイスはウスユキソウ属に分類される花です。
日本にはない花ですが、白くて綺麗な花はどこか雪を連想させますね。
そのエーデルワイスを歌ったこの曲は、アメリカのミュージカル「サウンドオブミュージック」の挿入歌です。
日本でも音楽の教科書にも掲載されるほどです。
歌ネタ⑩ あの鐘を鳴らすのはあなた
和田アキ子さんの名曲です。和田アキ子さんが紅白で歌う曲と言えばこの曲ですし、日本で「鐘」と言えば除夜の鐘を思い浮かべますよね。
そう考えると、まさにこの季節に触れたい曲と言えるのではないでしょうか?
▼月別!冬におすすめの高齢者向け歌ネタ記事
高齢者レクリエーションに最適な歌はこれ!【年中OKの歌編】
歌ネタ① 丘を越えて
1931年に映画の主題歌として発表された曲です。
気持ちが弾む爽快な歌です。
歌ネタ② 365歩のマーチ
アップテンポで楽しい気持ちにさせてくれる曲です。
前向きになれる歌詞ですので歌うとみんな笑顔にさせてくれます。
また、歌詞に合わせて体操も導入しやすい曲ですね。
歌ネタ③ リンゴの唄
戦後の有名な曲の1つです。
どこか懐かしいメロディーとともにわかりやすい歌詞ですので、歌える高齢者も多いのではないでしょうか?
歌ネタ④ あこがれのハワイ航路
気分を明るくさせてくれる曲です。
職員さんや高齢者がアロハシャツを着たりレイを首にかけて歌うとより雰囲気がでますね
歌ネタ⑤ 川の流れのように
こちらも有名な曲です。
高齢者にとっては少し新しい曲になりますが、歌える方は多いと思います。
歌ネタ⑥ 青い山脈
同名の小説が映画化された際の主題歌であった曲で、高齢者のみなさんからは今でも非常に高い支持を集めている名曲です。
歌ネタ⑦ 上を向いて歩こう
坂本九さんの名曲です。
静かな曲でありながら、何だか元気づけられるような魅力を感じますね。
私たち自身も、上を向いて歩いていきたいものですね。
歌ネタ⑧ ズンドコ節
氷川きよしさんが歌ったものは、今の若い世代も知っている程有名ですね。
デイサービスなどでおこなわれる体操としても人気の高い曲です。
聴いているだけでも明るい気分になってくる曲ですので、思いっきり声を出して歌ってみましょう。
歌ネタ⑨ 千の風になって
秋川雅史さんの名曲で、高齢者の方から高い支持を集めている曲です。
この曲が出た頃はまだ子どもだった職員さんも、今になって聴くと素晴らしさが分かることでしょう。
亡くなった大切な家族に伝えたい想いが浮かんできそうですね。
歌ネタ⑩ 地上の星
中島みゆきさんの曲です。
NHKで放送されていた「プロジェクトX 挑戦者たち」という、知られざる技術者たちの活躍を取り上げた番組でした。
その番組の主題歌として作られたため、番組を見たことがある方には特に印象に残っているかもしれませんね。
以上、高齢者向けのおすすめ歌ネタでした!
いかがでしたでしょうか?
懐かしい曲や季節を感じる曲をまとめてみました。
中には歌うことが苦手な高齢者もいらっしゃるかもしれません。
無理をせずに気軽に行ない、ほかの方の聴きながら物思いにふけってもよいですしリズムに合わせて手をたたくということでも効果はあります。
歌うことはなにより楽しむことが大切です。
是非今回ご紹介した歌をご活用下さい!