デイサービスには多くの高齢者が通われていると思います。
高齢者の人数が多ければ多いほど集団でおこなうレクリエーションの割合が多くなってしまいます。
集団でおこなうレクは参加したみんなと楽しく過ごしながら、みなさん同じような目的を達成するようなものになります。
このように集団レクは集団レクの良い点がある一方、集団ならではの問題や悩みがあります。
それは体操や運動レクリエーションなどでもいえることなのですが、集団でおこなうということは高齢者の個人レベルでいうと少し難しく感じる方、簡単すぎて退屈される方と様々いらっしゃることです。
これは職員さん共通の、大きな悩みとなります。
また集団でおこなうことの弊害は・・・
「〇〇さんは腕の動きをよくするための体操をしたい」
「××さんは少し気分が落ち込んでいるから、気分転換をはかれるようなゲームをしたい」
など高齢者の個人の問題点に合わせた運動やレクがおこないにくくなってしまいますね。
今回はデイサービスでおこなうことができる、個別レクリエーションを10種類紹介したいと思います。
目次
【デイサービス】高齢者向け個別レクリエーション10選
それぞれのレクの目的をしっかりと理解し、その日の高齢者ひとりひとりの目的にあった個別リハを提供してみてください。
それでは紹介していきます!
①脳トレ
認知症予防のためにおこなうことが多いレクリエーションのひとつです。
算数や漢字の問題、パズルなどをさしインターネット上で無料で印刷することもできますし、雑誌でも特集で組まれているものもあり、その材料は豊富にあります。
より難しい問題を解いて、やりがいを感じていただくことも重要な目的ですが、脳の活性化をはかる目的でおこなう場合は簡単な問題を素早く解くことが良いとされています。
なぞなぞや季節に関するクイズ問題も脳トレに良いですね。
②ぬり絵
色をぬるだけの単純作業のように感じますが、高齢者の認知症予防には重要な効果があります。
手先の訓練や完成図を予想したり、色の感覚を養うことができます。
何よりご自分のペースでできますので、完成まで愛着をもってやっていただくことができますね。
できたものは飾っておくとその時の達成感や喜びを思い出すことができます。
③囲碁・将棋
2人でおこなうことが多いですが、1人でも楽しむことができます。
特に囲碁はルールによる制約が他のボードゲームなどと比べた時に少ないので、囲碁が全くわからない方にも取り組みやすいと思います(もちろん、すぐに強くなるとは限りませんが…笑)
はじめは個別におこなっていても、慣れてきたら周りの高齢者や職員との対局ができてコミュニケーションをはかるツールとしても最適です。
④花の水やり
花に限らず植物や動物などのお世話も立派な個別レクになりますね。
なにかを愛着を持ってお世話することで生きがいや責任感を感じていただけますし、多くの方は「これは私がやらないといけない!」と半ば意地になってお世話をされる方もいらっしゃるほどです(笑)
また育っていく過程も楽しみで、特に野菜などの作物は皆さんにふるまう喜びも感じることができますね。
⑤工作
季節ものや行事に合わせて工作物を作ることも脳の活性化に効果があります。
季節ものを作ることによって季節や時期を把握することもできますし、手先の運動にもなりますね。
他にも色んな工作がありますので、良さそうなものがあれば実施してみてください。
⑥キャッチ the タオル
タオルを丸めることでボールに見立てます。
タオルを自ら投げてキャッチするという運動です。
よくボールなどでおこないますがボールほど固くはありませんので、打撲などの危険がなく安全におこなえます。
適当な高さまで投げる筋肉のコントロールや視覚的な刺激を与えることができます。
片麻痺の方などにも安全におこなえますが、転倒や椅子からの転落には注意が必要です。
⑦牛乳パック積み
お1人分は牛乳パックが1パックあれば十分です。
適当な厚さで切ったものをどれだけ高く積み上げるかというレクです。
シンプルですがだからこそ誰でもおこなえますし、集中して皆さんやっていただけます。
簡単に感じている方がいればひとつひとつの切れ端をわざと斜めに切るなどして、積みにくくすることもできます。
⑧ラジオ体操
ラジオ体操は皆さん知らない方はいらっしゃらないと思います。
約3分間のなかで全身くまなく動かすことができるので、運動が好きな高齢者にぴったりです。
⑨折り紙
もともと高齢者が小さいころから慣れ親しんだ遊びですが、指先の運動にもなりますし脳の活性化にも十分効果があります。
また完成品を飾られているとうれしくなる高齢者もいらっしゃるのではないでしょうか。
⑩指体操
これまでも指先を動かすレクリエーションを紹介しましたが、これは意識的に指を動かしていきます。
グーパー運動や両手の指同士をくっつけての指回しなど細かな動きになりますが、お1人でも可能ですし、時間のある時に自分のペースでおこなえるのもこの指体操の良さだと思います。
さいごに
以上、デイサービスでおこなえる個別レクリエーションを紹介しました。
個別レクの良さは皆さんの調子に合わせることなく、ご自分のペースでレクリエーションをすすめることができる点です。
ご自分のペースでは集中力が持続しやすいので、どのような高齢者にも無理なくレクリエーションをおこなうことができます。
集団と個別それぞれのレクリエーションを1週間単位でうまく調整し、高齢者が飽きることなく楽しくレクリエーションに参加できると思います。
高齢者には楽しくレクリエーションをおこなっていただきたいですね!