(※好評につき、2019.8.25に20選→30選に変更しました)
今回は高齢者向けの筋トレについてご紹介します。
筋トレの高齢者への効果&注意点
高齢者になっても元気で生活したい、今の状態を保っていきたいと考える方は多くいらっしゃいます。
体の機能を保っていくには一定の運動が重要になってきます。
使わない筋肉はどんどん衰えていってしまいますので、それを防ぐためにも筋トレがおすすめです。
最近体の機能に関して不安があるという方も、早く対処することでまだある程度の力を取り戻せる可能性は十分にあります。
筋トレを行うことで、それがちょっとしたものであっても継続して行けば徐々に効果が感じられるでしょう。
ただし、注意すべき点はそれがその方に適切な運動であるかどうかという点です。
高齢者は若い世代と比べると骨も弱くなり、骨折のリスクも高まります。
怪我や骨の状態などによってはその筋トレが望ましくない場合もあり得ることは十分に理解した上で計画しましょう。
病院などからの情報も含めて控えるべき動作を判断することをおすすめします。
また、デイサービスで行うということもあり安全への配慮と、利用者の皆さんが同じ条件で参加できるように座ったままで行うことができる筋トレが良いでしょう。
今回はデイサービスなどでも行いやすい筋トレをご紹介します。
【上肢編】高齢者向け!!筋力トレーニング 15選
①パンチング
両手でタオルを持ったままパンチをするように、左右の手を交互に前や横に突き出します。
肩や胸のトレーニングとしても行いやすいものですので、おすすめです。
タオルを持つことで持たずに単に手を突き出すのとは違い、少し引っ張られるような感覚もあります。
②指のトレーニング
細かい作業を行うだけではなく、物を掴んだりと日常生活の動作には指の動きが欠かせません。
握力も年を重ねると若い頃よりも低下してきてしまうので、今ある力を維持するためにも手軽に取り組めるこのトレーニングをやってみてはいかがでしょうか。
③腰、背筋のトレーニング
腰痛のある方も利用者さんの中には少なくないと思います。
少し腰の痛みが気になるなと感じている程度の段階から習慣づけることで、改善の可能性はあります。
ただし、腰椎圧迫骨折は男女関係なく介護度が上がる原因となる怪我として挙げられるため、無理をして腰に負担をかけないようにする必要はあります。
④体幹エクササイズ
体幹を鍛えることでバランスを向上させることができます。
日ごろの姿勢の改善を図ることで体への負担の軽減に繋がる可能性もあるため、意識してみましょう。
⑤棒投げ
遊びながら体幹を鍛える方法です。
ボールを投げる動きとはまた違った動きになって来ます。
新聞で作った棒を箱に向かって投げるだけですが、慣れない動作でやりにくいかもしれません。
⑥肩を柔らかく
肩こりに悩んでいる利用者さんも少なくないでしょう。
今回はボールを使って行える肩をほぐせる運動になります。
肩は腕を上に挙げる動作、物を持ち上げる動作にも関わってきます。
このような運動でほぐし、日常的に鍛えることで日常生活の維持に役立つでしょう。
⑦ペットボトルを使って
ペットボトルに水を入れて用いて行う肩や腕を鍛える運動です。
ダンベルのような感覚で使えますが、鉄製のダンベルよりも安全な道具ですし、気軽に用意できるというメリットもあり、自宅でもすぐに用意できるので継続もしやすいでしょう。
⑧肩甲骨のエクササイズ
肩甲骨を使った運動を取り入れることで肩こりの改善も期待できます。
また、姿勢の改善にも繋がるため体への負担の軽減も期待できます。
⑨椅子の上で腹筋を
腹筋と言えば横になって足を曲げて、状態を起こす動作を繰り返す印象ですが椅子に座った状態でも鍛えることがでます。
これであれば限られたスペースでも実践できるため、取り組みやすいのではないでしょうか。
⑩首をながーく
普段はなかなか鍛えられない、首周りの筋肉を動かす運動です。
普段はあまり意識して動かさないであろう筋肉なのでこの機会に覚えて頂くのも良いでしょう。
首をほぐすことで肩こりの解消にも効果が期待できます。
⑪3種類の力のバランスで握力の向上
高齢になると握力が低下していく方が多くいらっしゃいます。そんな握力の強化を意識したトレーニングです。
年を重ねればそうなってもおかしなことではないのですが、日頃の生活の中には「握る」、「物を持つ」と言う動作が当たり前のようにありますね。
それらの動作の際に必要な力の維持のためにも握力は重要です。
とは言っても、単に「握る」力だけではなく「引っ張る」、「つまむ」を合わせて鍛えて行くことがポイントです。
⑫手首のストレッチ
日頃よく使う部位の1つでもありますので、疲れを感じやすいのが手首ですね。
疲れを感じたときに手軽に出来る内容になっています。
手首のストレッチは肩こり解消にも効果があるので、肩だけではなく手首もほぐせると効果的でしょう。
⑬手首や肘の痛みの解消
手首だけではなく、肘の方にまで痛みを感じるという方にはこのトレーニングもおすすめです。
肘もあまり普段は意識していない人も多いかと思いますので、この期に日頃の肘への負担を意識してみても良いでしょう。
⑭脳トレも兼ねたグーパー体操
前に突き出した右手をグー、胸元の左手をパーにします。
合図で次は左手を突き出してグーにし、右手を胸元でパーにします。
単純そうに見えますが、意外と難しいものです。脳トレとしても有効ですよ!
⑮脇を伸ばすストレッチ
棒を持ちながら脇を伸ばす動作を意識したトレーニングです。
脇を伸ばす運動は肩こりや背中のこりの改善にも効果があると言われているので、改めて意識してみるのも良いでしょう。
【下肢編】高齢者向け!!筋力トレーニング 15選
①バタ足ボール
ゲーム感覚で下肢を鍛えてみましょう。
箱の中にたくさんのボールを入れ、その中に両足を入れます。
思い切ってバタ足をして、その力で箱の中のボールを掻き出します。
なかなかこのような動きは日常生活の中ではできないので良い足の運動になります。
②腸腰筋トレーニング
歩行に必要な筋肉を鍛えます。
動きはシンプルに足踏みの動作です。
手軽に体操の中に取り込んでみるのもいいでしょう。
③転倒予防の体操
手を同時に使う動きも取り入れて、転倒予防に効果が期待できる体操を行いましょう。
転倒をして骨折し、介護度が高くなる高齢者も多くいらっしゃいます。
骨折などの怪我に繋がる危険の高い転倒を予防するためにもぜひ取り入れてみてください。
④ボールで下肢体操
足でボールを挟んだりと、ボールを使うからこそできる動きを取り入れた体操です。
運動中の呼吸も意識して取り組んでみましょう。
ボールを潰す前に吸って、潰している間は吐きましょう。
⑤膝のトレーニング
膝周りの筋力を鍛える運動になります。
膝の痛みの改善に繋がる可能性もあります。
腿の前後両方の筋力も鍛えることができます。
⑥足のむくみ対策に
足のむくみ対策としての期待もできるストレッチです。
足の冷えに悩まされている方にも効果が期待できます。
夏の冷房で冷えを感じたり、冬の寒さで足が冷えて仕方ないなど特に女性の利用者さんは冷えで悩む方も少なくないでしょう。
そんな方にも試してみて頂きたいです。
⑦セラバンドを使って
セラバンドを使っての下肢のトレーニングです。
立ち上がり動作の負荷の軽減が期待できます。
バンドの強度を変えたり、持つ位置を変えることで長さを調整していくことで負荷を調整しながら行うことができるでしょう。
⑧腰痛対策に
腰回りの筋肉の柔軟性の維持・向上を図ることで腰痛の予防や改善を図ることができます。
腰の痛みに悩まされている利用者さんも多いでしょう。
日ごろはあまり使わない腰回りの筋肉の刺激にもなります。
⑨臀部のストレッチ
あまり意識していないかもしれませんが、立ち座りの動作1つを取っても足だけではなくお尻にも負荷がかかっています。
硬い物に座った時をイメージすると、お尻にも負荷がかかっているとイメージしやすいでしょう。
なかなかコリを自覚しにくい筋肉でもあるのでお尻の筋肉もこの機会にほぐしてみましょう。
⑩足の指を鍛える
当然手では物を掴むという動作が当たり前ですが、足の指ではなかなかそんな機会はありません。
足の指でもペットボトルキャップのような小さい物や、布のような柔らかいものであればある程度掴んで持ち上げることはできます。
今回はゲーム感覚で小さいボールなどをよういして足の指の力で掴んで、別の箱に移し替えるゲームで足先の力を鍛えてみましょう。
⑪足の裏を鍛える
あまり鍛えると言うイメージはないであろう足の裏ですが、実は転倒予防を考えるにあたっては非常に重要な部位の1つです。
足の指の力を使ってタオルを引き寄せる運動であるタオルギャザーは、手軽に自宅でも取り組めるトレーニングと言えるでしょう。
外反母趾の予防や改善にも効果が期待できます。
⑫足首を柔らかく
足首に痛みを感じている状態を放置すると怪我に繋がりやすかったり、疲労が溜まりやすいと言う弊害が出てきます。
それも足首を柔らかくしてあげることで予防が期待できますよ!
⑬足底筋膜炎のケア
足底筋膜炎をご存知でしょうか。
日常的に足の裏に過剰な負荷がかかる動作を繰り返していると、踵の辺りに痛みが生じます。
それが足底筋膜炎です。
それを解消するために、足をほぐしてあげましょう。
⑭足踏み体操
足踏みと言えば、座った状態でも足を動かす運動の手段として連想する方も多いでしょう。
家でテレビを見ながらなどのちょっとした時間で実施できるだけではなく、アレンジも取り入れやすいのが魅力です。
⑮脳トレも兼ねた足じゃんけん
足の動きで「グー」、「チョキ」、「パー」を現してじゃんけんをするという、ゲームを楽しみながら足を動かすことができる内容になっています。
足を閉じたり、開いたりと言った動作なので座ったままでも簡単です。
足の指でやると難易度は高いですが、足の指のトレーニングになりますね。
以上、高齢者筋トレ(上肢&下肢トレーニング)30選でした!
さいごに
いかがでしたでしょうか?
体操・筋トレと一言で言ってもそれぞれ鍛えたり、ほぐしたりしたい部位によって適した方法は変わってきます。
シンプルなストレッチのようになってしまうものもあれば、ゲーム感覚で鍛えることができるものもあるため、色々な方法を試してみてください。
利用者さんの元気を保つきっかけになって頂けたら嬉しいです。