
今回は、高齢者向けボール体操の効果・注意点・実際の体操を動画付きでご紹介します。
ボール体操とは?高齢者への効果
高齢になると若い頃と比べて筋力が低下しており、動く機会が減っていけばますます弱って行ってしまいます。
それを防ぐためにも手軽にできる体操は、デイサービスなどの施設だけではなくご自宅でも実施できるのでおすすめな運動方法の1つです。
今回は数ある体操の中からボール体操をご紹介します。
そのメリットとしては、ボールを用いることでボールを踏むなどして潰したり、回したりといった道具を使わずに行う体操ではできない動作を加えられるため、様々な筋肉を鍛えるための体操の幅を広げることに繋がります。
それにより転倒や認知症を予防する効果が期待できます。
ボール体操をやるときの注意点
注意点としてまずは、屈む動作などの運動制限がないのかは予め確認して行うことです。健康のための体操で体を痛めては元も子もありません。
次に、転倒や転落への注意を払うため、ボールを落とした場合は必ず職員が拾うようにすることです。
そしてボールも柔らかく、軽めの物を選択するとケガのリスクを軽減できるうえ、体操で使いやすくなるので、おすすめです。
【高齢者向け】動画付き!!おすすめのボール体操 20選
①ボールで脳トレ体操
2人で向かい合って座り、お互いにボールを1つずつ、右手で持ちます。
ボールを相手に渡し自分は左手でボールを受け取ります。受け取ったボールはすぐに右手に持ち替えて、またすぐに相手に渡しましょう。
単純な動作の繰り返しなので一見簡単そうに見えますが、途中からテンポアップしたり、ボールを渡す手と受け取る手を入れ替えると難易度は少し上がります。脳トレとしても手軽でおすすめです。
②足の裏でボールを踏む
ここから⑪までは、1つの動画を細分化し、その体操のやり方や効果等を書いていきます。
まずはじめは、足の裏でボールを踏む動作。床にボールを置き、そのボールを片足でぎゅっと踏んでください。
一見これが体操なんだろうかと思う方も見えるかもしれませんが、足の裏の力をしっかりと使っているので下肢の運動として、転倒予防の効果も期待ができます。
よく考えてみると、足の裏って意識して体操に取り入れる機会があまりないのではないでしょうか。
(1:03~2:32まで)
③足で踏んだボールで数字を描く
上記で紹介したボールを踏む運動をちょっと発展させたものです。
ボールを踏んだまま足でボールを動かして、1~9までの数字を床に描きます。
1は直線だけなので簡単ですが、弧を描くように足を動かす必要も出てくるのでボールが足から離れてしまわないようにするのは思ったより力加減が難しいです。
この運動をすることで考えながら足を動かすため脳トレ要素が加わり、股関節の運動も行うことができます。
(2:33~4:46)※2:33から始まります
④膝と膝でボールを挟む
今度は膝と膝の間にボールを挟むというシンプルな運動になります。
座ったまま腿の内側の筋肉を鍛えることができますので、ご自宅でテレビを見ながらというちょっとした時間でも行いやすい体操とも言えます。
(4:47~5:37)※4:47から始まります
⑤ボールを挟んだ膝を挙げる
膝と膝の間にボールを挟んだまま、両足をお腹につけるようにして挙げます。
ちょっときつい運動にもなりますので、足が挙がりづらい状態にある方は無理なく挙げることができる範囲までに留めます。必ずお腹につけなければいけないわけではありません。
腹筋を座ったまま鍛えるのに効果的な運動になりますが、両サイドに肘掛けがある椅子ならその肘かけをぜひご活用ください。何も掴まないよりはやりやすくなるはずです。
(5:38~6:30)
⑥8の字を描く
ボールを手に持ちます。今度は片足を挙げて、その間をボールをくぐらせる運動です。
股関節を鍛えられますが、足を挙げる動作が負担になる方は決して無理をしないようにしましょう。
(6:31~7:33)
⑦ボールでマッサージ
手の先から肩までをボールで軽く叩いていきましょう。
軽く体をほぐすようなイメージで、強く力を入れるように意識せず気持ちいい程度の力加減で大丈夫です。リラックス効果も期待できます。
これ単体だけで行うよりもボール体操の中の動きの1つに取り入れると良いでしょう。
(7:34~8:13)
⑧両手の平でボールを潰して
両手の平でボールを挟んで潰すように力を入れます。上肢の運動として肩や胸の筋肉を鍛えることができます。
肩を骨折したなどで力が入りにくい方は無理をしないようにしていただきましょう。
(8:14~9:15)
⑨指でボール潰し
ボールを両手で胸の前で持っていきます。
まずは右手だけぎゅっと力を入れ、次に右手は力を緩めて左手の力を入れる、次はいったん左手の力を緩めて両手で力を込める。この3つの動きを繰り返していきましょう。
ボールが柔らかいので簡単に握ることができ、物を持ったり使うのに必要な手の力、握力を鍛えることができます。
(9:16~10:02)
⑩肩の運動
まずはボールを右手で持って右腕を伸ばし、次は左手で持って左腕を伸ばす、次に両手でボールを持って前方向に両腕を伸ばします。
この際に前に腕を伸ばす場合は少し前傾姿勢になるので、腰の痛みがある方は注意しましょう。
(10:03~10:41)
⑪ボールを上に投げて
両手でボールを持ち、目の高さくらいまで軽く投げてキャッチを繰り返してみましょう。
ちょっと余裕がある方はボールを投げてキャッチまでの間に1回手拍子を挟むと少し難しくなります。
俊敏性を鍛えることにも繋がる体操です。
(10:42~ラスト)
⑫両手でボールを引っ張る
両手でボールを掴み、左右に引っ張ってみましょう。
指先の力を使うので握力を鍛えることにも繋がります。ボールは若干空気が抜けていた方が無理なく引っ張ることができると思います。
(1:06~1:33)
⑬横に投げてキャッチ
片手でボールを持って軽く投げてもう片方の手でキャッチするシンプルな運動です。
力を入れ過ぎて遠くまで飛ばしてしまわないように注意すれば、腕と指先の力の運動になります。
(2:09~2:36)
⑭ボール回し
ボールを腰にそって回していくシンプルな運動ですが、肩や腕の柔軟性を高めるトレーニングとして効果が期待できます。
後ろにボールを回す際には、落としてしまわないように注意しましょう。回す向きを途中で入れ替えても良いでしょう。
(1:10~2:05)
⑮足で挟んで
ボールを足の先の方で挟んで、両足を伸ばしたままできる限り上まで挙げます。
足を挙げるという点では⑤とも似ていますが、足を伸ばしたままボールを落とさずに行うという点が異なってきます。
(5:48~6:55)
⑯2人でボール体操
2人で向かい合って座って互いの手の平でボールを挟んで、息を合わせて手を動かす体操になります。
今までにはないタイプの体操で2人で協力して、ボールを落とさずに行うという新鮮な気分で行えるものになっています。
⑰肩が軽くなる運動
脇にボールを挟んで、そのままぐっと力を入れてボールを潰します。
肩こりなどで悩まされている方は負担の軽減も期待できます。肩が挙がってしまわないように自然な姿勢を保つのを意識しましょう。
⑱ボールを背中で挟んで
ボールを椅子と背中の間に挟んで座ったまま、体を伸ばしたり、左右に曲げたりといった運動をします。
こうすることで姿勢を綺麗に保ったまま意識して体を動かすことにも繋がります。
⑲バタ足
ちょっとゲーム要素が強めのものになります。
箱に小さいからボールをたくさん入れて置き、そのボールを両足のバタ足運動のみで掻き出していくというものになります。
下肢筋力を楽しみながら鍛える運動としてもおすすめです。
⑳ボール投げ
ボールをできるだけ遠くに飛ばすのを意識して投げます。
ボールを投げるという単純に見える動作もボールを握る握力、投げる腕と肩の力が必要なので上肢の運動にも良いでしょう。単に投げるのではなく、的当て形式にするのもおすすめです。
以上、高齢者向けボール体操20選でした!
さいごに
いかがでしたでしょうか?
ボールを使った運動はシンプルでありながら、各部位に適したものが多くあり、それらも自宅でも手軽に行うことができます。
ぜひ、機能の維持のためにも日常生活の中に取り入れていただければと思います。