今の子どもたちにはあまり馴染みのない遊びになってしまいましたが、高齢者が子どもの頃の遊び道具に『お手玉』があります。
実際に高齢者の前にお手玉を持っていくと「懐かしい~」と言って、思い思いに手に取られ簡単に3つ4つのお手玉を空中に投げては持ち替え…とやっていただけます。
長年扱っていなくても、高齢者の体にしっかりと小さいころに遊んでいたその動きが染みついているんですね。
それほど、お手玉とは高齢者にとってなじみの深い遊び道具です。
そんなお手玉遊びは、施設やデイサービスなどのレクリエーションにピッタリな道具であることをご存知でしょうか?
お手玉は中に小豆が入っているもののそれほど固くもなく、大きな怪我につながるようなリスクはあまり考えられません。
また、遊び方を忘れてしまったという高齢者がいても、投げたりつかんだり気軽にレクリエーションに利用することで上肢の運動になりますし、歌を合わせることで脳への刺激にもなります。
しかし、お手玉を使ったレクリエーションというのはあまり知られていない現状があります。
今回はお手玉を使ったゲームや音楽などのレクリエーションを紹介します。
動画も一緒にのせますので、動きの参考にしてみてください。
目次
- 1 デイサービスで使える!高齢者向けお手玉レク30選
- 1.1 ①お手玉箱のせゲーム
- 1.2 ②棒倒し
- 1.3 ③五目並べ
- 1.4 ④お手玉けり
- 1.5 ⑤十五夜だんご積み
- 1.6 ⑥お手玉ボッチャ
- 1.7 ⑦お手玉入れ
- 1.8 ⑧あんたがたどこさ
- 1.9 ⑨お手玉つかみ
- 1.10 ⑩バランス棒
- 1.11 ⑪お手玉キャッチ
- 1.12 ⑫風船出し
- 1.13 ⑬お手玉回し
- 1.14 ⑭的当て
- 1.15 ⑮お手玉を投げてカルタ
- 1.16 ⑯カウボーイゲーム
- 1.17 ⑰お手玉リレー
- 1.18 ⑱お手玉でバタ足ゲーム
- 1.19 ⑲お手玉ポンポン
- 1.20 ⑳お手玉カーリング
- 1.21 ㉑お手玉でシナプソロジー
- 1.22 ㉒お手玉で体操
- 1.23 ㉓お手玉タッチゲーム
- 1.24 ㉔的当て風の脳トレゲーム
- 1.25 ㉕ビーチボールゲーム
- 1.26 ㉖お手玉で足の指トレーニング
- 1.27 ㉗開運お手玉ボード
- 1.28 ㉘色分けお手玉
- 1.29 ㉙お手玉探し
- 1.30 ㉚お手玉の脳トレ
デイサービスで使える!高齢者向けお手玉レク30選
①お手玉箱のせゲーム
大きさの違う段ボールや筒などを用意して大きいものほど点数を低く設定し、それらを上に重ねて段ボールタワーをつくります。
参加者は積み上げた段ボールタワーを中心に輪になって座っていていただきます。
職員のスタートの合図で一斉に段ボールタワーにお手玉を投げていただき、タワーにのった所の点数で合計点を競うレクリエーションです。
単純に投げただけではタワーを通り越して乗らないこともありますし、上肢~手先の巧緻性を鍛えるよい運動にもなります。
②棒倒し
砂場などで山をつくりそのてっぺんに棒などをさして、山を順番にけずりながら最後に棒が倒れた人が負けという遊びを、お手玉を使って室内でおこないます。
割り箸とたくさんのお手玉を用意します。
お手玉を砂場の山に見立ててたくさん積み上げます。
てっぺんに割り箸を立てて、順番にお手玉を取っていきましょう。
最後に割り箸が倒れた方が負けです。
③五目並べ
普段の五目並べでは、置きたい場所に自分のコマを置いていくことができますが、お手玉を使った今回のレクリエーションではそうはいきません。
椅子に座って自分の置きたいところに投げていただくからです。
これなら五目並べが苦手な方でも周りの方からアドバイスをもらいながら投げて、勝てるチャンスがあるかもしれません。
周りの方もやきもきしながら観戦しますので盛り上がりますよ。
④お手玉けり
お手玉遊びでは珍しく足を使ったレクリエーションになります。
このレクリエーションのおもしろいところは単純に遠くに飛ばせた方が高得点を狙えるのではなく、真ん中に高得点ゾーンがありますので、足の微妙なコントロールが必要になります。
もちろん遠くに飛ばすほど高得点というルールに変更し、下肢筋力を鍛えていただくのも良いですね。
⑤十五夜だんご積み
ただ積み上げるだけではなく全体のバランスを考えてのせる必要がありますので、全体を観察する力とゆっくりとした上肢の巧緻性の練習にもなります。
難しい方には制限時間を長くするなどして、ルールの調整をおこなってもよいでしょう。
⑥お手玉ボッチャ
ボールに近づけて投げたはいいが…違う人が投げたお手玉がボールに当たって遠くになってしまった!と誰もその先を予想することができないハラハラするレクリエーションです。
チームに分かれてチームごとにお手玉の色を変え、順番に投げていただきメンバーのチームワークを楽しむのもいいですね。
⑦お手玉入れ
運動会の競技にあった玉入れを室内でやってしまおう!というレクリエーションです。
お手玉を箱に目掛けて投げていただくゲームですが、単純そうに見えて結構盛り上がっていただけます。
レベルの高い参加者が多ければ、箱の大きさを変えたり時間制限を短くするなどしていくといいかもしれません。
⑧あんたがたどこさ
歌を歌いながら、タイミングよくお手玉を投げたりしていただきます。
歌を歌う、お手玉を投げる、お手玉をキャッチするというたくさんの動作を同時におこなう必要になりますので、身体機能や認知機能のたくさんの能力を使わなければなりません。
⑨お手玉つかみ
お皿の中により多くのお手玉を入れた方が勝ちとなりますが、たくさん掴むことで上肢~手先の筋力を鍛えることができます。
物をつかむ能力は杖を持ったり立ち上がるときに手すりを持つ時などに重要になってきますが、普段の生活や運動で鍛えるのは難しいです。
このレクリエーションで楽しく鍛えましょう!
⑩バランス棒
動画では丸めた新聞紙を使っていますが、お手玉も形が一定ではないためバランスよく積む必要があります。
またはじめはコツを掴んでいただくために棒は切らずにまっすぐなものを使って練習しましょう。
⑪お手玉キャッチ
お手玉の定番の遊び方と言えばこれですよね。
職員さんもそう簡単に真似ができるものではありません。
制限時間を設け、その時間内落とさずに継続できるかを競い合っても良いでしょう。
もしかしたら、勝負がつかないかもしれませんね(笑)
⑫風船出し
複数のカゴを用意し、その中に風船を各1つずつ入れておきます。
その風船目掛けてお手玉を投げていただき、お手玉が当たった衝撃を活用してカゴの中からお手玉を出していただくゲームです。
しかし、なかなか思ったように風船が出てくれず、カゴから出たと思ったら別のカゴに入ってしまった…なんてパターンもあり得ますが、根気よく挑戦してみてください。
⑬お手玉回し
円になって座っていただきます。
1人1つずつお手玉を持ち、曲に合わせてどんどん隣の人に回していってください。
曲が止まった段階で、1人1つずつお手玉を持っている状態になればクリア。
一見単純そうですが、途中で流れが狂ってしまうと修正が難しいんです。
途中から逆回りにする指示を出すと、さらに難易度がアップしますので、ぜひ挑戦してみてください。
⑭的当て
ティッシュ箱をピラミッド型に積み上げます。
そこを目掛けてお手玉を投げていただき、ピラミッドを崩していきましょう。
シンプルですが、上手く狙って当てる必要があります。
⑮お手玉を投げてカルタ
このゲームを行なうにあたっては大きめの手作りカルタがあると良いでしょう。
基本的なルールとしてはカルタを取ると言う点においては同じですが、手ではなくお手玉で取ります。
絵札に向かってお手玉を投げて見事載ればゲットできます。
ゲームの性質上テーブルの上で行なうのではなく、円になって座っていただき、絵札は床に置く形が良いでしょう。
狙うのも難しいので、お手付きはなしでも良いでしょう。
⑯カウボーイゲーム
紐をつけた輪っかを用意します。床に置いたお手玉に向けて輪っかを投擲!
紐を引っ張って引き寄せることができたお手玉の数が点数になります。
よーく狙って挑戦してみましょう。
⑰お手玉リレー
用意するものは団扇とお手玉です。
1人1つずつ団扇を持っていただき、うちわの上にお手玉を載せ、団扇から団扇に渡していくゲームです。
お手玉には直接手を触れてはいけません。
バランス感覚が大切になってきます。
⑱お手玉でバタ足ゲーム
カゴにお手玉をたくさん入れておきます。椅子に座った状態で行ってください。
カゴの中のお手玉を足の力だけでカゴから出しましょう。
使う足は片足だけでも良いですし、両足で挟み込むようにして持ち上げてもOKです。
無理のないペースでやってみましょう。
⑲お手玉ポンポン
うちわの上にお手玉を載せた状態からスタート!
うちわを動かすことでお手玉を上に投げ、うちわでキャッチ。
これを繰り返し何回成功できるかを競いましょう。
シンプルなルールではありますが、お手玉に直接手を触れることができないので、思った以上に力加減やバランス感覚が重要になります。
⑳お手玉カーリング
カーリングをテーブルの上でやってみましょう。
動画では紙コップを使っていますが、今回はお手玉での挑戦になります。
滑りにくい素材ではありますが、上手くできるか挑戦してみましょう。
あくまでカーリングなので、投げてはいけませんよ(笑)
㉑お手玉でシナプソロジー
シナプソロジーとは、「2つのことを同時に行う」「左右で違う動きをする」といった普段はなかなか実践する機会のない動作をすることで、脳に刺激を与えるものです。
お手玉を腕をクロスした状態で上に投げてキャッチ、クロスした状態とそうでない状態を交互におこなうといった形でやってみましょう。
なかなかの難易度と刺激になりますよ!
㉒お手玉で体操
お手玉を両手で潰す、お手玉を手放して瞬時にキャッチする、足の間に挟んで足を挙げるといった動作を取り入れた体操です。
椅子に座った状態でできますが、無理をして体を痛めてしまわないようには注意しましょう。
㉓お手玉タッチゲーム
お手玉に紐をつけたものを職員さんが持ちます。
高さを手が届く位置、足が届く位置といったように微調整してください。
利用者さんにはそのお手玉に手足でタッチしていただきます。
動画では立っておこなっていますが、高齢者がおこなう場合は座っておこなうのが安全です。
㉔的当て風の脳トレゲーム
お手玉を複数の色で用意します(赤、青、黄色など)。
それと同じ数の台を用意します(色や形をお手玉と同じ種類に調整します)。
職員さんは「○色のお手玉を■の台に乗せて下さい」といった指示を出します。
利用者さんはその指示どおりに狙った場所にお手玉を乗せ、正確に乗せることができた数が得点になります。
ただ狙うだけではなく、考えておこなうゲームですね。
㉕ビーチボールゲーム
ラインを引き、その上にビーチボールを複数並べます。
チームに別れ向かい合って座ってスタートです。
互いに手持ちのお手玉をビーチボールに当てて相手側に飛ばしましょう。
時間内に多く相手の陣地側にビーチボールを送り込んだチームの勝利です。
相手から送り返されにくい位置に飛ばすのが勝利の鍵ですね。
㉖お手玉で足の指トレーニング
お手玉を足の指の力だけで持ち上げ、箱から別の箱に移し変えるゲームです。
足先の力を鍛え上げるのに便利ですね。
動画のように複数の種類のアイテムを用意しても楽しめます。
㉗開運お手玉ボード
台とその台1つ1つにおみくじの結果を載せておきます。
大吉や吉などの良い結果だけにしておき、凶は入れなくてもいいでしょう。
お手玉を投げていただき、載った台に対応するおみくじがその方がゲットした結果です。
運試しとして気軽にやってみましょう!
㉘色分けお手玉
動画では棒で輪っかを拾っていますが、これをアレンジします。
お手玉を2色以上用意し、それをマジックハンドやトングを使って拾い色分けをしていただきます。
手で拾うのと違いなかなか上手くいかないかもしれませんが、考えながら手の力を使う脳トレにもなりますね。
㉙お手玉探し
紙コップをたくさんと、お手玉を用意します。
紙コップを逆さにして置き、そのうちいくつかの中にはお手玉を入れておきます。
時間内により多くのお手玉を見つけることができた方が勝ちです。
ハズレのコップを覚えておかないと、何度も同じところを探すことになってしまうので注意です。
お手玉の色ごとに異なる得点を決めておくと、一発逆転もありそうですね。
㉚お手玉の脳トレ
2人で向かい合って座り、1つずつお手玉を持ちます。
合図と同時に右手で持ったお手玉を相手の左手に渡します。
動画ではボールでおこなっていますが、お手玉に持ち替えても問題はありません。
受け取ったお手玉はすぐに右手に持ち替え、また合図と共に相手に渡します。
単純な動作ですが、途中で手を入れ替えたり、テンポアップすることで難易度を上げることもできますね。
利用者さんのレベルに合わせてやってみましょう!
以上、デイサービスでおすすめの高齢者向けお手玉レク30選でした!
いかがでしたでしょうか?
お手玉は使う数によって難易度が調整できます。
身体・認知機能において状態の違う高齢者が、それぞれ自分のレベルにあわせて楽しめるのもよいところです。
今回紹介したお手玉を使ったレクリエーションで、高齢者の手先の運動と頭の活性化に役立ててください。