
デイサービスなどの施設でも年に数回は外出レクを行っていると思います。
やはり何時も施設の中ばかりで過ごすよりは、たまには違った特別な楽しみの日があっても良いと思いますよね。
今回は外出レクについて、おすすめの外出先や注意点などをお伝えします。
目次
外出レクリエーションの目的や効果
デイサービスを利用している方の中には、比較的元気で外出の機会はそこそこあると言った方もいらっしゃるでしょう。
しかし、そのような方ばかりではありませんよね。デイサービス以外だと外出の機会は受診程度という方も決して珍しくはありません。
特に車いすの方だと家族の都合などにより、外出の機会が減って閉じこもりがちの方も少なくないのが現実です。
そんな方たちにとってはデイサービスは大切な外出の機会でもありますが、屋内ばかりでは刺激が限られてくるのも事実です。
外に出ることで得られる刺激としては季節感を強く感じられるというのが大きいでしょう。
花や虫を見たり、日差しや風を感じられるのは外に出たからとも言えます。それらはいい刺激であり、気分転換にもなります。
住み慣れた地元であっても年を重ねることで、行く機会が減った場所に行けば懐かしい思い出もよみがえり、心も体も元気になります。
外出レクリエーションの注意点
外出において注意するべき点は外出の時の職員の人員配置です。
安全のためには職員の見守りや介助は欠かせません。
デイサービスの規模にもよりますが、利用者さんの人数が多ければ多いほど人員配置はより慎重に行ってください。
車いすの方であれば、認知症状の有無に関らず職員が1人つけるようにするべきです。
車いすを押す必要もありますし、他の車いすの方の介助で別の車いすの方から完全に目を離すことはあってはいけません。
しかし、飲食店などの屋内への外出であれば車への乗り降りの介助の職員と、見守りで利用者さんの傍につける職員の人員が確保できれば、車いすの利用者さん1人につき必ず職員1人がつくとまでは行かなくても良いでしょう。
歩行器や杖などで歩ける利用者さんの場合も安全のためには見守りが必要であるため、送迎車1台で移動できる3~4人の利用者さんに1人の職員がつくくらいの人員は確保するのが望ましいでしょう。
ただし、歩行には問題なくとも認知症状のため目が離せない方には職員1人がつくようにはしましょう。
そして、全員で外出をすればいい訳ではありません。
利用者さんの希望や体調によっては何名か施設に残る可能性もあります。その場合は残る人数や残る方の身体や認知症状から判断して残る職員の人数も絞り込む必要があります。
また、注意点としては気候や天候です。
屋内への外出でも足元が悪くなる雨天時にはより注意を払う必要があります。
夏の暑い時期や冬の寒い時期も長時間屋外で過ごすことを避けるべきであることも、当たり前のことだと感じるでしょうが改めて念頭に置いて頂きたいと思います。
【外出レク】高齢者におすすめの外出先 5選
ここからは外出先としておすすめの場所をいくつかご紹介します。
①道の駅(買い物レク)
地元の名産品を多く扱っている場所ですね。地元の食材を使った食事やデザートを楽しむことができます。
スーパーやコンビニに買い物に行く機会がある方でも道の駅に買い物に行くという方は家から近い場合以外は少ないと思います。
普段外出の機会がない方にとっては勿論、外出の機会がある方にとっても新鮮でいい刺激になるのではないでしょうか。
ただし、道の駅はテレビなどでも紹介されるような人気スポットだと平日でも時間帯によっては込み合っていたりすることもあり得ますので、注意が必要でしょう。
買い物レクとしては食品や服など色々なものが買えるスーパーも良いですが、より地元に密着した買い物レクの外出先としては道の駅もおすすめしたいところです。
買い物ですので当然自分で商品を選んでお金を支払うという一連の流れがありますので、利用者さんによっては支援が必要な場合もありますが、これも買い物の機会が減っている方にとっては限られた予算の中で考えながら買い物をするという、刺激でもあります。
②公園など
今回は公園に限らず、あえて「公園など」という紹介の仕方をさせて頂きます。
皆さんのデイサービスの近くにも春には桜が綺麗なスポット、秋には紅葉が綺麗なスポットなど季節の草花を感じられる場所があると思います。
春や秋の過ごしやすい時期にはそのような場所に行くのも良いのではないでしょうか。地域によって公民館の近くであったり、市役所の敷地内であったりスポットは様々でしょう。
行き先の駐車場のスペースなども考慮して選択してみましょう。
③飲食店
何時もとは違った昼食やおやつを目的に外出したいならこれです。
回転寿司や喫茶店など行きたいお店に迷うと思います。
しかし、注意点は2つです。
まず、1つは利用者さんの食事制限や嚥下状態です。場合によっては外出したのに食べられるものがないなんてことになりかねません。
もう1つは大人数での外出になる場合に確認するべきこととして、予約ができるかと言った点です。
単に大人数というだけではなく車いすの方が何名いるのかといったことも含めてお店に相談するのが望ましいでしょう。
お店によっては狭く車いすでの移動が難しかったり、車いすでは使いにくいトイレである場合もあります。事前の確認は欠かせません。
できる限り団体でも行きやすく、高齢者の移動が行いやすい店舗を探いましょう。
大手のチェーン店であれば店舗も広いため個人経営のお店よりは車いすの方でも入りやすいケースが多いですが、その場合もデイサービスの外出行事で行く旨は事前に相談することである程度の配慮をいただけると思います。
利用者さんの状態や参加人数も店舗選びの基準になるでしょう。
④神社
新年の最初の外出行事として、初詣に行くのも良いでしょう。
デイサービスの正月休みが明けた頃なら参拝客もある程度落ち着いていると思います。
車いすの方が外出メンバーにいる場合は、移動ルートの確認なども兼ねて事前に下見をしておくとより安全を確保しやすいです。
⑤文化会館などのホール
地元の文化会館などでイベントが開催される場合はそこへの外出も良いのではないでしょうか。
コンサートであったり、作品の展示であったり芸術に触れる機会は私たちも普段の生活では限られてきますので、きっといい刺激になると思います。
以上、外出レクリエーションについてご紹介しました!
さいごに
いかがでしたでしょうか?
今回は外出レクについてお伝えさせて頂きました。外出をするとうことは高齢者が中で過ごすことが前提としたバリアフリーの施設を出ることである。
それは改めて意識をしていただきたいと思います。
近年ではバリアフリーにも配慮されていますが、町中全てがそうというわけではないのです。
外出先の下調べや問い合わせ、場合によっては予約をするなどして円滑で安全な外出の機会を確保して利用者の皆さんに楽しんでいただければ思います。