サッカーと聞くとワールドカップでもお馴染みの人気のスポーツで、激しい運動という印象を持つでしょう。
テレビの試合を見て盛り上がっていた方もいらっしゃると思います。
しかし、サッカーは高齢者には体力的にも、安全面からも難しいと考える方も多いのではないでしょうか。
でも、安心してください。
一言でサッカーと言っても実は、部屋の中で子どもから高齢者まで、障害がある方もそうでない方も一緒に気軽に楽しめるサッカーがあるのをご存知でしょうか?
それは棒サッカーというレクリエーションスポーツです。
今回はデイサービスレクでおすすめの『棒サッカー』をご紹介します。
棒サッカーとは
棒サッカーとは以下のようなレクリエーションゲーム。高齢者のためのスポーツになります。
棒サッカーのルールは?施設で行う場合は?
サッカーは11人のチームで行うスポーツというのは誰もが知っているでしょう。
チームの人数が1チーム11人であるという点は棒サッカーも共通しています。
元々は施設でレクリエーションとして行われていたのが始まりだそうですが、今では協会もあって大会も開かれているスポーツです。
サッカーではボールを蹴って相手ゴールを攻め、自分たちのゴールを守るためにコート内を駆け回るスポーツですが、棒サッカーは動画のように走り回ることも、ボールを足で蹴ることもありません。
座ったままで競い合います。
11人のチームがそれぞれ椅子に座った状態で向かい合います。(デイサービスでは5、6人のチームなど小規模でも良いと思います)
チームの1人1人が相手と向かい合い、仲間と隣り合った状態のままその場から動くことはありません。
試合の進行としては、手に持った棒を使ってボールを打って相手のゴールを狙い、棒で打って相手の攻めを防いでいきます。
足で蹴るという動きを、棒で打つと言う動作に置き換えているとイメージすると良いでしょう。
互いのゴールの前には互いの選手がいて、それぞれにゴールするチャンスも、ゴールを阻止するチャンスも必ず平等に回ってきます。
棒サッカーの目的と効果
座った状態で棒を振ると言っても反射神経や動体視力を活用します。
自分の棒が届く範囲でどのように腕を振って動くかを考えながら行うスポーツですので、集中力も重要になってきます。気を抜くとすぐに自分の前をボールが通過してしまいます。
そして考えながら運動をするということは、機能訓練としての面を持ちつつ認知症の進行を防ぐ目的の運動としても期待できます。
座ってできるスポーツであるため、自分の足で歩くのが困難になった方でも一緒に参加することができるので、運動の習慣を維持している方も、運動を行えていなかった方も同じ場で一緒に取り組める魅力があります。
相手と競い合いつつも、チームで協力して行うスポーツであるためコミュニケーションが深まるのではないでしょうか。
また、高齢者だけではなく子どもも一緒に楽しめるスポーツであるため、世代間交流のイベントが開催される場合にはこのスポーツを通して、楽しい時間を過ごせると思います。
手作り棒の作り方&ゴール
棒サッカーに欠かせない棒ですが、公式な規定では「長さ60cmでクッション材を巻いた棒」と定められています。
各施設内で楽しむ分には細かく守らなければいけないわけではないですが、60cmは扱いやすい長さの目安と思っていいと思います。
お手軽に作る方法としては新聞紙を丸めて、長い棒状の形にしてガムテープで補強するのが良いでしょう。
施設であればだいたい新聞は利用者さんが読むために取っているかと思いますので、古新聞として大量に簡単に手に入る素材であるため材料の調達と言う面においても負担が少ないです。
もしくは、できるだけ長めのラップの芯をテープでぐるぐる巻きにしてつなぎ合わせるといった形でも扱いやすい棒は作ることができます。
ただし、新聞で作った場合もラップの芯で作った場合も白熱し過ぎて周囲の人に当たってしまわないように注意しましょう。
さらに、手作りではありませんが100均のおもちゃコーナーにあるバッドやゴルフクラブなどで代用することができないわけではありませんが、それなりにコストがかかってきます。
ゴールは先にも述べたように段ボールであったり、カゴであったり2つの大きさが同じになるものであれば特にこだわらなくても良いでしょう。
ボールも普段レクリエーションでボールを使っている場合はそれで良いでしょうし、新聞紙を丸めたもの(下の動画参照)でも良いでしょう。
できる限り柔らかく、少し大きめのボールであれば競技もしやすく、安全性も上がります。
椅子も普段施設で使っているもので支障ありませんし、車いすの方はご自分の車いすに座ったままの参加で問題ありません。
さいごに
いかがでしたでしょうか?
棒サッカーというスポーツについて知って頂く機会になったと思います。
棒サッカーは、ご自分の足で歩行が可能な方も、車いすの方も、老若男女問わず一緒になって楽しむことができるスポーツですので、ぜひデイサービスレクリエーションに取り入れてみてください。
施設の運動会の種目として加えてみるのもおすすめです。